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新しい時代の聖書(バイブル)『神話が考える』

 ともあれ、私たちは、集団の欲望とそこから日々生み出される情報を前提にして、何らかの神話を練り上げている。つまり、神話というのは、しくじりや錯覚の多い私たちの主観的な知覚にではなく、あくまで「環境情報」に依拠してつくられるのである。(略)多少踏み込んで言えば、今日の人間は、あらゆる局面においては、神話が考えるように考えるのだ。

(P18)

神話が考える ネットワーク社会の文化論神話が考える ネットワーク社会の文化論
(2010/03/25)
福嶋亮大

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若手批評家、福嶋亮大さんのデビュー作です。
すごく刺激的で面白い本でした。思考力が刺激される。ちょっと難しくて僕の頭では理解できてないところもありますが、おおまかには私たちの生きる社会のシステムを「神話」という言葉で象徴して解説しています。10年ほど前に東浩紀さんが『動物化するポストモダン』で「動物」という概念によって時代を切り拓きましたが、ちょうどそれと似てますね。ひさびさにゾクゾクしました。「神話」はこれからものを考える上で重要な言葉になると思う。

一般的な神話といえば神様が出てくるお伽話ですが、福嶋さんの定義する「神話」とは集団や環境情報のなかの一種のアルゴリズムのようなものです。「圧力釜」とも喩えていますが、ある集団的な状況が突き詰められて新しい局面に昇華するようなとき、そのプロセスを「神話」と呼ぶのです。それは一見、突飛で脈絡がないように見えるけれども、実はある種の論理が働いている。そして福嶋さんは過去にも遡行して、いわゆる普通の神話にもこの側面を適用してゆく――新しい切り口でありつつ普遍性もあるのです。

いわゆるメジャーなカルチャーがあって、アイロニーの効いたサブカルチャーがあって…という図式は失効しました。大衆作品の批判をしても「それは他の島宇宙への不寛容でしかない」と釘も刺されてしまった。それについては宮台真司、東浩紀、宇野常寛のラインなどを中心に段階的に語られてきました。しかし「じゃあ次の方法論は何だ?」といったときの答えはなかった――これに対して答えを出したのがこの本です。というより、宮台→東→宇野のラインによってビルドアップされてきた理論を、答えの側から透視したのが福嶋さんなのかも知れないなぁ、というのが僕の印象です。n=「神話」で方程式を作ったかんじ。

なのでこの本のよいところは、
1.とにかく世の中のしくみがよく分かること
2.もの作りの参考になること

という2点です。社会のいろんなケースが具体的に挙げられているので「ああなるほど」と納得することができます(スッキリします)。また、そのメカニズムを「神話」というキーワードで学ぶことができるので、自分の思考のモデルにもなり、自分が作り手として世の中に介入する際にも役立つことうけあいです。

――おおまかな紹介としてはこんな感じです。
具体的な例でもいろいろ刺激を受けるところが多かったので、また別エントリで紹介しようと思います。
いい本なのでおすすめですよ。
  1. 2010/04/15(木) 01:36:17|
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