スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
  1. --/--/--(--) --:--:--|
  2. Permlink|
  3. スポンサー広告|
  4. トラックバック(-)|
  5. コメント(-)|
  6. このエントリーを含むはてなブックマーク

京アニ版『CLANNAD』がエロいわけ ―Key作品受容の変遷―

080214-CLA01.jpg

ヒナギクさんにコメントもらった辺りからハッキリ意識し始めたんですが、『CLANNAD』が俄然おもしろくなってきましたね!正確にはことみシナリオが終わった15話あたりから。各キャラのエピソードが走り始めて、物語が濃密&緊迫感を増してきた。
こりゃ東浩紀を笑えないな(風子サイコー!(笑))。

前回17話で、遂に杏のエロ可愛さ↑が爆発した感がありますが、これで僕同様「CLANNAD=エロい」と認知した人も多いでしょ? 個人的には12話くらいでヒロインが出揃ったあたりから、何とな~く感じてたんだけど。

080214-CLA02.jpg
ナイスバディ軍団(笑)
「何かみんな、やたらスタイルいいよなぁ…」と思ったんだよ。
アレ、普通に萌えるんだけど、いたる絵*1ってこんなに上手かったっけ?と(笑)

まあ前提として、僕がパソゲー版『CLANNAD』をやってない(発売日に買ったけど積んだw)ってのはありますよ?僕は『Air』以降、鍵から離れた人間なので。

そのうえで、興味深いエントリがあります。



「CLANNAD 体育倉庫の無限ループ」 なんとなくてきとうに

しかしこの動画、3日目ですでに10万超えています。人のこと言えませんが、みんな変態ですね。

なんとなくてきとうにさんのこのエントリでは、問題の体育倉庫シーンがアニメと原作で比較されてるんですが、これを見てはっきりしたのは、実は原作は特にイベントCG無いんですよ(真っ黒…)。だからアニメ版のガンバりはまさに京アニスタッフGJ!なんだけど、これを見て僕は『CLANNAD』のエロさは少なくとも2つのレベルで考える必要があると思った。

1.京アニのアニメ『CLANNAD』としてのエロさ
2.Keyのゲーム『CLANNAD』としてのエロさ


比較、検討

更科修一郎 『MOON.』とか『ONE』とかは、この世のものとは思えない絵が、たまにあるから。七瀬留美とぶつかるシーンとか。
佐藤心 ひどいこと言わないでください、僕はあれが好きだったんですよ!
元長柾木 でも『ONE』と『CLANNAD』とを比べてどちらが可愛いかと言えば、『ONE』のような気もするんですよね。
東浩紀  そうなんだよねえ。時代が変わって、僕たちの美意識が変わっただけって感じもするけど(笑)。
(東浩紀『批評の精神分析』収録、「どうか、幸せな記憶を。」/講談社)

上で普通に萌えるんだけどと書いたように、僕の知る限りKeyのゲームって元々そんなんじゃなかったんですよ。泣きゲー全盛期の頃のKey(『ONE』、『Kanon』、『Air』)って、純度の高さとエロシーンのダメっぷりの2つの意味で「エロ不要のエロゲ」っていう二つ名を持ってたしw(これは尊称でも蔑称でもあった)

だから、「Keyはエロくない」ってのは当時共通認識だったハズなんです。『CLANNAD』の全年齢発売ってのもその文脈だと思ってたし…。たしか発売当時は「やたら幼い」という評判も聞きました。

そこでまず考えたいのが「1.京アニのアニメ『CLANNAD』としてのエロさ」です。つまり、エロ強調はアニメ独自の味付けという推理。
これを検証するにはゲームとアニメの絵柄を比較すればいいですよね。僕はゲームはまだやってないので、Keyのホームページと初回特典のオフィシャルガイドブックを参照します。

080214-CLA03.jpg
「一応ちゃんと持ってますよ」っていうポーズ

『CLANNAD』は18禁じゃないのでこれで十分だと思うんですが、これを見る限り美佐枝さんとか胸の大きいキャラはいるけど、特にエロくはない(そこはホラ、いたるだしw)。

佐藤 Keyの原画を描いている樋上いたるさんがなぜユーザーのハートを掴めたのか、ひとによってはかなり謎らしいんですね。「あんな下手な絵で喜ぶなんておかしい」と叩かれたこともありましたし(笑)。
(略)
更科 逆にリアルな絵柄というのは細部まで描いてしまう分、微妙な内面の揺らぎまで記号化してしまうんですね。
(東浩紀『批評の精神分析』収録、「どうか、幸せな記憶を。」/講談社)

正直それは後づけの屁理屈な気がするけどねw
ただ、樋上いたるの原画はだいぶ上手くなってると思います。けど、むしろ東浩紀たちも言うようにそれは「擬似F&C化」したのであって、決してそれが一直線に肉感的でエロにつながっているとは思えないなぁ(「F&C化」については後で述べます)。

つまりシナリオ的には保留するとして、原作『CLANNAD』のグラフィックがエロいわけではない(と思う)。
対して、ニコニコとかで評判になったように、アニメ『CLANNAD』は客観的に見て(?)たしかにエロいと思う。

よって、
『CLANNAD』のエロ強調はアニメ独自路線。………①

が言えるんじゃないかと。

京アニの作品路線
また、過去のKey原作の京アニ作品とも比べてみました。『Air』が当たって『Kanon』も作ったから、順番が逆だけど。
「エロい」というのは主観が強くて一概に言えないと思うけど、少なくとも僕はアニメ『Air』『Kanon』からはエロさはあまり感じないなあ。

080214-AR01.jpg
Air

080214-KN01.jpg
…と思ったんだけど、KanonはけっこうCLANNADに近いやw
やっぱハルヒが分岐点だな。


Wikiによれば京アニが元請で作り始めたのは2003年の『フルメタル・パニック? ふもっふ』かららしいんですが、僕の知る限り何となくそういう傾向はあるような…気はしますね?(ホントかよ)
ただやっぱり、いちばん同じ感じがするのは『ハルヒ』かも知れない。

080214-SU01.jpg
涼宮ハルヒの憂鬱

080214-RK01.jpg
らき☆すた

京アニ・F&C・俗物回帰
ここからは僕の推論が多くなるんですが、昔(2000年前後)はF&C(広義にアリス、エルフ含む)の影響力ってのが少なからずあったと思うんですよ。物語的にはLeaf、Keyの打ち出したビジュアルノベル系統が強かったけど、絵柄的には水無月徹とか樋上いたる系統は対抗文化で(下手だなーと思いながらやってました)、萌え絵のスタンダードはやっぱF&Cだったと思う。だから98年のみつみ美里のLeaf移籍も話題になったんだと思うし。

ただ、みつみ移籍以降のF&Cっていうのは、絵柄のクオリティも安定しなくなったし、☆画野朗とか、上手い原画家の流出も多かった。むしろF&C自体は退潮して、それ系統の絵柄は萌え系のベースとして、緩やかに場に拡散していったように僕は思うんです(ちなみにF&Cの直系で、アニメとして結実した集大成が『SHUFFLE!』だったと思う)。みつみ自体は絵柄のパクリにかなり厳しいので、大っぴらには言われないけど、彼女の絵が萌え絵のテンプレートとして機能している一面があるのは確実で、「いたる絵」のF&C化もこの文脈という気がする。

また一方、葉鍵を中心に作り上げられた純愛系美少女ゲームの楽園が、「主人公とヒロインの一体化(セカイ的人類補完計画)」という究極の到達点を示して、『Air』によってメルトダウン寸前まで純化された印象があります。その結果、ジャンル自体が息詰まり窒息してしまって、実社会でまったく使えなくなってしまったので(そんな究極に自分を理解してくれる他者は存在しない!)、まずその楽園を壊すことから始める必要が出てきたんだと思う。それが新伝綺ブームにつながり、泣きゲーが担っていた「癒し」も新海誠とか、他ジャンルの表現に移っていった...。

同様に、「萌え絵」の軸も最近は美少女ゲーム本流ではなくて、京アニが担っているように思うんですよ。つまりF&C→京アニという転換です。
これによって何が起こったか。僕は難しく言えば「メタのベタ化」が起こっているんだと思う。具体的には「いたる絵」は「みつみ絵」とは別の論理だったから価値が生まれたのに(「幼いのもイイよね」的な)、今ではみつみ絵が拡散して、いたる絵のKey作品は京アニにアニメ化されヒットしている。そして今や、京アニは萌えのスタンダードですよ。

つまりいたる絵…というか京アニが萌え系のベタになっちゃってて、「元々みつみ絵があった」という文脈が通用しなくなってきてるんじゃないかと思うんですよ。その結果、京アニの『CLANNAD』のビジュアルは原作(いたる)というよりは、むしろみつみに近づいているという仮説は立てられないでしょうか?アナザーとしての「いたる絵」を体現してるのではなく、ベタに「萌える絵」を志向してるというか…。
その結果頭身が高く、より肉感的になり、「普通に萌える」絵になったんじゃないかと。どうですかね?

参考になるのが『涼宮ハルヒの憂鬱』だと思うんですよ。京アニの代表作で『エヴァ』に比肩するような意見もありますけど、持ち上げられ方として「This is 萌え」という感じで、衒いはまったく無いじゃないですか?「長門は綾波のパクリ」とは言うけど、絵的には別人だし(一般人には同じに見えるかもですがw)、ハルヒもみくるも朝倉も鶴屋さんも、ベタに萌えキャラなんですよ。少なくとも京アニ版ではそう機能してる。
ただ、原作イラストのいとうのいぢの絵柄は、もう少しカワイイ系の気がするんですよね、アニメの絵も上手いんですが。そのへんに萌えスタンダード的な匂いを感じてしまう…。

Key、ギャルゲーの俗物回帰
最後に「2.Keyのゲーム『CLANNAD』としてのエロさ」について少し言及して、話を締め括ろうと思います。これについては「『CLANNAD』と『true tears』」という対立軸で別エントリを立てようと思っているので、ほんと軽く。

「京アニが萌えスタンダードなのでアニメはエロくなった」と言いましたが、それとは別に、Keyの物語自体もたしかにそういう方向にシフトしてる気がするんですよ。書いたように僕はゲームの『CLANNAD』はやってないんですが、アニメのストーリーからでも十分にそれは感じられるし、それは特にサブキャラの春原がよく表してると思う。

雅史から春原
春原は『Kanon』の北川とよく似た立ち位置のキャラで、要するに「主人公の親友」というギャルゲーでは確立した立場のサブキャラなんですが、この立場には「世界」を表す役目があります。主人公×ヒロインが作る楽園を超法規的な「セカイ」とすれば、彼らが代表するのはその1歩外側にある、主人公を取り巻くさまざまな人間模様の総体――「社会」と言い換えてもいいかも知れません――です。彼らは主役ではありませんが、主人公がヒロインと「どういう世界観の上で恋愛するか」という前提の上で重要なので、多くのゲームに登場します。『Air』などは登場しない例外的な話ですが、その役目をヒロインの家族(晴子とか)が負います。ただし、かなりヒロインに肩入れした世界観になるので、そのぶん歪みますが。

わかりやすいのは、主人公とヒロインがやたらベタベタな純愛空間を作るぶん、親友キャラが俗寄り、不良寄りになってバランスを保とうとする例でしょうね。いまどきベタに番長気質とかプレイボーイが出てきて、それはそれで滑稽ですが(笑)。ただ、泣きゲー全盛期はそういうわずかな俗世間の介入も排除する傾向がありました。北川もそうですが、『To Heart』の雅史がその代表です。「毒にも薬にもならないキャラ」として定着してます(いわゆる「雅史エンド」)。

ただ、上で書いたように美少女ゲームがひとつの臨界点を迎えたことで、こうした「萌え(純愛)原理主義」的な思想は衰退してゆき、自然、萌え文化の中でも社会的な有効性を持った作品が模索されるようになった気がするし、生き残ったのもそういう作品な気がしますね。これを指して、僕は「俗物回帰」と呼んでいます。――逃避、ネタ傾向が強くて「終わりなき日常」化してしまったのが空しいですが…(『電車男』、『らき☆すた』)。

『CLANNAD』も原作は2004年の発売なので、こうした文脈の途上にある作品なんだと思います。それを受けて春原ってのは、北川と比較してかなり俗寄りに描かれているんですよね。あまりに個性的――というかキャラが立ち過ぎてて(笑)、最初面食らったんですが、よく考えたら『CLANNAD』ってのは脇役がたくさんいて、春原も含めてそのみんな(ヒロインも)が集まって「世界」を作っているんですよ。だからもう彼は通り一遍の親友キャラじゃなくて、「春原陽平」なんです。スゲェ!(予算がなきゃ出来ないですけどねw)
物語自体もかなり俗っぽい笑いやエピソードが採り入れられていて、だいぶ「普通のドラマ」に近づいてる気がします。だから逆に“フツーにエロい話”が出来たんだと思うし。まあでも、まだエロゲくさいですがね。それでも昔を知ってるだけに驚きです(そもそも女の子に「いい体してんな」なんて、間違っても言ってはいけない世界観でした。白すぎてw)。

――というわけで、やや弱いですが
Keyのゲームも俗物回帰(ややエロ化)している。………②

が言えたと思います。

まとめ
よって、
①『CLANNAD』のエロ強調はアニメ独自路線。
②Keyのゲームも俗物回帰(ややエロ化)している。

より、
「全体として、アニメのクラナドはけっこうエロい!」

が成り立つんじゃないかと思います。
また「それは京アニが萌えスタンダード化したからではないか?」という新仮説も立てられたので、これについては引き続き検証したいと思います(笑)。ちなみに僕、大学は論文で卒業してないんで、形式とかかなり適当ですけどソコは突っこまないようにw

…「エロ」ばっか連呼しててホント何なんだってかんじですがwwwこれで締めます。


余談。
こういう経緯を知らない人ってアニメのことどう思ってるんだろ?ましゅあにさんとか「エロ嫌い」って言ってたしなぁ…。
でも、オレも昔セガサターンの『Piaキャロ2』とかめっちゃ惹かれてたしなぁw 結局萌え絵は好きなんだよなぁ…。
余談2。
『CLANNAD』が何クールなのか、けっきょく僕かぁ分かりません。
テキトー言ってすいませんでした。m(__)m

関連記事:『花とアリス』 ってか、これ何てエロゲ?
関連記事:「CLANNAD 体育倉庫の無限ループ」 なんとなくてきとうに
関連記事:CLANNAD-クラナド- 第17話 杏&智代のエロさに神回を見た! 二次色ノート
関連記事:こうして僕等はギャルゲー電車「CLANNAD」号に乗っかった。ぬるヲタが斬る
言ってませんでしたけど、僕も乗りましたよCLANNAD電車。ていうか気づいたら乗ってたw
関連記事:CLANNADと筑駒  kajougenron
関連記事:CLANNADは人生とは はてなダイアリー
関連記事:CLANNADは女が見てはいけなかった はてなダイアリー
関連記事:CLANNAD(クラナド)英語吹き替え版のクオリティが凄い ニコニコ動画
(from Shamrock’s Cafe
関連記事:信者でも思う、麻枝准の弱点 りきおの雑記・ブログ
関連記事:ONE~輝く季節へ~ 考察・解説・レビュー等まとめ とっぽい。


批評の精神分析 東浩紀コレクションD (講談社BOX)批評の精神分析 東浩紀コレクションD (講談社BOX)
(2007/12/04)
東 浩紀

商品詳細を見る

*1 :その昔、Keyの原画家「樋上いたる」の描く絵は、ヘボいのに何とも言えない魅力があるので「これは『いたる絵』という新ジャンルなんだ!」と超理解されました(笑)
  1. 2008/02/14(木) 22:57:53|
  2. Permlink|
  3. たわ言|
  4. トラックバック:0|
  5. コメント(-)|
  6. このエントリーを含むはてなブックマーク

トラックバック

トラックバックURLはこちら
http://neetwatch.blog103.fc2.com/tb.php/189-1a224033

PROFILE

  職業ニート
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。