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高層ビルと孤独 『空の境界 第一章 俯瞰風景』

07.12.05-Fukan2.jpg
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『空の境界』を観に行って来たんだけど、予想外に面白くてびっくり!
あれ、型月嫌いなんだけどなぁ?

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この作品、原作読むと疲れるけど、映画には向いてるかも知んないですね。
オドロオドロしくて雰囲気サイコー!
いかにも「映画館の映画」ってかんじ。劇場が似合う。
映像がカッコイイ。廃墟の巫条ビル超かっけぇ!
もうストーリーなんてどうでもいいよ。(暴言)
…つうか、昔小説読んだけど、こうゆう話だったんだね。悪文すぎてビジュアル全然浮かばなかったわ(笑)

奈須きのこの文章はレトリック(修辞的)で癖が強く、一見小難しそうでいて、しかしその実何も言ってない、というところがいかにも頭でっかちの“背負ってる”オタクっぽいと思うので、僕はよう好かんのです。
(僕はナイーブなので、そういうナルシズムに耐えられない)
だから今回キーワードの「浮遊と飛行」の違いというのも、僕には単なることば遊び。
そんなんどうでもいい。というかそこまでことばを信じてないので。

ことばの語義に拘って何か意味を見出したり縛られたりっていう考え方は、いかにも中二病的だと思うんですが、実際には実体がなく、しょせん根拠のない吹き上がりでしょう。「ことば」によって名付けることで認識できるようになるけど、定義した時点から常に実体はズレていって齟齬が出る。だから必要なのは「浮遊」か「飛行」か分類することじゃなくて、実体に対して有効な手段ですよね。だから「飛んだ」と思って落ちただけなら意味ないわけです。感情論など不要。

基本的に奈須きのことか、この手の血の気の多い系(高橋龍也、虚淵玄あたり)のギャルゲーが描くテーマは、僕と合わないみたいです。たぶん考えたんだけど、根底にあるのがマッチョな感情論だからじゃないか。スーパーサイヤ人のようにその感情が武器化したり、暴走して殺意や闘争本能になって互いに殺し合うっていう話に、あまり意味を見出せないや...。

それでも観に行ったのは、原作の小説に、うろ覚えだけど「高層ビルから見た風景は『離れている』というイメージだ」というような記述があって、それが今読んでる全然別の建築の本のテーマに被ってたからなんです。ここでの「離れている」っていうのは、たぶん自分だけビルに一人ぼっちで寂しいというニュアンスだと思うんですが、それって実はそのまま現代建築の抱える問題意識でもあるわけ。

07.12.05-Fukan.jpg
OLYMPUS E-500

同じ間取りが延々縦横に反復する現在のマンションモデルを提案したのはコルビジェで、それを超高層として実現したのはミースですが、超高層マンションは建築界におけるモダニズム全盛期の社会流動化を、最も顕著に表した事例といえます。
当初ひとびとはこれを「鳥かごのようだ」と言って揶揄しました。曰く、すべての部屋の間取りは共通であり、固有性が無く取り替え可能である。またビル全体としても、縦に積み上がっていて敷地との関係性を欠いている。つまり極端な話、それが東京にあろうが大阪にあろうが、海にあろうが山にあろうが中の暮らしは変わらない。変わるのはせいぜい景色くらいだけど、それも影響は無くて、だから「離れている」。

ずっと病院から出られずに街を眺めていた巫条霧絵は、だからその断絶を絶望と感じたのでしょうね。僕はもともとマンションというのはたくさんの人が住むし、俯瞰というのは金持ちが手に入れることのできるステイタスというイメージが強かったので、原作を読んだときはこの「離れている」という感覚にけっこう反発したのですが。いまはちょっとわかります。
いずれにしろ、そういう情念の篭もったものとして、この作品では超高層マンションがある種のイコンとして描かれている。他のテーマはともかく、イコンとして、超高層マンションがミステリの洋館のようにサスペンスの舞台になったという点で、僕にはこの話はとても面白かった。「巫条ビル」ってモデルどこなのかな?70年代の超高層マンションって設定だけど、76年に出来た日本最初の超高層マンションの与野ハウスだろうか?

というわけで、褒めてんだか貶してんだか何だかよくわからない感想でしたw
とりあえず雰囲気はすげぇいいよ。

関連記事:与野ハウス 埼玉のまちとみち
関連記事:RC造による超高層集合住宅 鹿島建設株式会社

空の境界 上 (1) (講談社文庫 な 71-1)
(2007/11)
奈須 きのこ

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