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『おお振り』を読んで時事ってみた。

花井「三橋!!あとのことはまかしてお前の一番いい球投げろ!!
お前の投げる球なら誰も文句ねェから!!」


おおきく振りかぶって Vol.8 (8) (アフタヌーンKC)おおきく振りかぶって Vol.8 (8) (アフタヌーンKC)
(2007/05/23)
ひぐち アサ

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――もうネタバレしてもいいよね?
というわけで、ついに桐青高校を倒した西浦ナイン。アニメはちょうどこの8巻までのエピソードで終了したわけですが…予選第1試合で終わるってスゲェなw(や、面白かったけどさ)

若干ホモアニメとして認知された感もある『おお振り』だけど、高校スポーツの“青春”っぽい部分、仲間との触れ合いや友情、葛藤、本気で何かに打ち込んだものだけが得られるカタルシスなどを、純度を高めて抽出すればまぁこうなるだろ、とは思う(つまり運動部にはBL的な要素があるとw)。その点で、内気な主人公三橋の心の揺れを軸に描かれる青春模様は、既存のスポ根マンガとは一線を画していて面白い。なかなか賛否両論ありそうだけど…特にこっ恥ずかしくて現役の高校球児たちには受けが悪そう…。そんな野球マンガってどうよ?(笑)

ただ、ひぐちアサの前作『ヤサシイワタシ』を読んでいて、内面描写に才能のある作家だと知ってた人には折り込み済みだろう。むしろこの人が野球マンガ描くって聞いたときのほうがビビったわw


たぶん普通の紹介だけなら他にもいっぱいあると思うので、ここからはちょっとズレた視点で読み解いてみたい。
高校生、アマチュアからプロに至るまで、最近スポーツに関するスキャンダルがよく取り沙汰される。いまも大相撲の相撲部屋でのリンチ殺人事件が論議を呼んでいるけど、僕は基本的に勝負事の世界は暴力性と不可分のように思う。そして、これはおお振りの世界でも厳然と存在する。三橋は口下手でコミュニケーション能力が低いために、中学時代は自分に掛けられた疑いを晴らすことが出来ず、チームで浮いていた。また、好青年で記事冒頭のような名言を残した西浦のキャプテン、花井でさえ、三橋のオドオドした態度に「中学で会っていたら間違いなくいじめていた」と述懐する。
これは、思春期特有の攻撃性と見ることもできるけど、たぶんそれだけではなく、仲間意識や連帯感に関わっている問題だと思う。運動部、とりわけ野球部などの連帯感が高いことは、スポーツの盛んな学校にいた人は実感として感じるだろう。彼らは仲間内では非常に献身的で、それこそBLスレスレと言ってもいいぐらい、互いに依存しあっている。対して、その外部の人間関係に対してはやや淡白だ。これは、多くの時間を共に過ごし、同じ釜の飯を食うことで培われたスタンスだろう。それはチームワークの点では大事だし、試合ではそれが大きな力になると思う。――ただ、その仲間内で高まった圧力は、ひとたび踏み外せば(例えば試合でミスった)、牙となって降り掛かる。

また、人間関係に厳然とヒエラルキーがあることも勝負事の特徴だ。西浦高校の面々では青春群小的な面を強調するため、ていねいにこの要素が取り除かれているが――たとえばその他の学校、あるいは別の不良ヤンキーマンガを読んでみればそれは一目瞭然だ。
まず先輩後輩。次に競技の上手い下手。そして監督と選手。このピラミッドは絶対(上手い後輩が下手な先輩より上になる場合もあるけど)。おお振りでもメインではないけど、このへんの話は榛名のサイドストーリーや利央の兄の性格に良く出ている。

問題なのはおそらく、この過度に連帯的で閉鎖的な面や軍隊的なヒエラルキーが、社会に出たときにどう機能するかということだ。たとえば今回の力士リンチ殺人では、おそらく逸脱者だったろう被害者への暴行に対して、それを止められない空気が蔓延する。あるいはそれは桐青の監督のような人格者の親方や、花井のようなしっかりした先輩格がいればこんな事態は避けられたろうけど、現実的にその空気に慣らされてしまえば、ついリンチに発展したり、親方がそれを助長してしまう事態もあり得るだろう。また、大学の野球部やラグビー部のように、悪ノリが連帯感の相乗効果で集団レイプまで発展するケースもある。
つまり僕が言いたいのは、絶対コレ系の事件は無くならないよね、と。

――で、どうするかということ。
結論から言うと、正直よくわからん。ネットでの意見も「1人死んだくらいで」という過激なものから「相撲界の改善を」という真っ当なものまでいろいろだけど、どっちの言い分もわかる。「スポーツやってる限り暴力性はつきもの」というのは実感としてわかるし、かといってこのままでいいとも思えない。でも正直変えられるとも思えない。だからスポーツとは出来るだけ距離を置いて、「興味ありませんお前ら給料もらいすぎ」というのが僕のいつものスタンスなんだけど。
ただおお振りを読むと「やっぱスポーツっていいよなぁ…」とたまに素に返る。

そういう意味で、8巻の終わりで登場した“暴力性の権化”に見える利央の兄が何をしでかしてくれるかは、楽しみでwktkしてる。

関連記事:人に厳しく組織に甘く 萌え理論Blog


余談だけど、“西浦高校”の入学案内が『おお振り』になったらしい。たまたま現役の生徒さんと話す機会があったんだけど、羞恥プレイで嫌がってたよ…ただでさえ校門で変なオタが写真撮ってて迷惑らしいのにw
…野球部が肩身狭いだろうから空気読もうゼ。

関連記事:学校案内にアニメや漫画のイラストなどを使用する高校が増えている? ねこあれぶろぐ
(from indimenticabile diario


ヤサシイワタシ 1 (1) (アフタヌーンKC)ヤサシイワタシ 1 (1) (アフタヌーンKC)
(2001/06)
ひぐち アサ

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