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『働かざるもの、飢えるべからず。』 404 Dankogai "Not" Not found

「努力は報われません」と、まず言わなければなりません。努力が報われる世の中はもう終わりました。誰もが納得できる正解を出せる世の中は終わりました。今後の「成功」は、結果論でしか測れません。



働かざるもの、飢えるべからず。働かざるもの、飢えるべからず。
(2009/11/26)
小飼 弾

商品詳細を見る

404 Blog Not Foundで有名な小飼弾さんからご著書『働かざるもの、飢えるべからず。』を献本いただきました。
何で僕みたいなニートがそんなことになってるのか?という経緯はあとで述べるとして、拙文ながら感想を書いて御礼に代えさせていただきたいと思います。
小飼さん、ありがとうございました!


小飼さんの理想とする社会像をまとめたこの本は、彼のものの考え方を理解するうえでも分かりやすい本になっています。僕はいままで話題になったブログ記事をチラ見する程度だったんですが、ベースにしているスタンスがよく分かりました。ウェブの世界の人なので比較的宮台真司や民主主義2.0の東浩紀に近い感触。基本的に「労働に価値は無い」「成功は運である」という前提から従来の仕事観を問い直すスタンス。
具体的には

1.ベーシック・インカムの導入
2.相続税100%の「社会相続」


の2つを骨子にして突っ走っています。個別の処方についてもかなり触れているのですが、たぶん実施面において宮台さんの『日本の難点』や東さんの民主主義2.0とは多少差異が出る感じ。…ただ、これについて「どれがいい」と僕が支持表明することはありません。

先日記事にした『東のエデン劇場版』の中では才媛のみっちょんが相続税100%批判(笑)なんていう1コマもありましたが、僕はみっちょんみたいに頭良くないですし、そもそも若年の単身者は政治の恩恵から完全に縁遠い所にいる…というのが妻子持ちの友人と話していても感じることです。あえて政治的スタンスを言えば、前にこんな記事を書いて怒られた「大企業の正社員は死ね!」なんですがw、まぁこれは僕のルサンチマン以上のものではないですし、実際一部の優良企業を除けば、僕がこの記事に書いたことは現実のものになっていると思います。

従って僕はいまのところ、こういう政治的な提言に対しては「積極的に賛成はしないけど、応援はする」ということにしています(というか、それしかできない)。個別の事例について僕は判断する能力とメリットを持ちませんが、ただ、小飼さんをはじめとする皆さんは、僕ら「ニート」(東のエデン的括り)の島の代表者ですし、考え方も近いので細かな差異はあっても大枠で外さないだろうという気がしています。その意味で僕は小飼さんも、宮台さんも東さんも、あるいは『Twitter社会論』の津田さんも応援しています。彼らのビジョンには僕らが含まれている気がするので。

まぁ、個別の事例に関しては僕の感想なんかよりも直接この本を読んだほうがいいですよ。小飼さんが「これで大丈夫だ!」ときっぱり“弾言”されているので。このポジティブさが小飼さんの魅力だなと思いました。


仕事の無意味性 ―現代社会の共通理解―

なにかを作ることを「働く」というのであれば、人はその意味では、いっさい働いていません。本著のタイトルは「働かざるもの」という言葉を使っていますが、本質的にはだれも働いていないのです。ですから、いまは働かないのが問題とか言われていますけど、働く・働かないは本当は問題になりません。


個別な事はともかく、小飼さんがベーシック・インカムという結論に達したのにはこのような前提があります。「人は働いていない」と言われると僕なんかはピンとくるのですが、釈然としない方のために説明します。この説明は得意です。

小飼さんも仰っていますが、この世界はずいぶん前から必要分の衣食住については足りています。それなのに貧困で飢える人が無くならないのは、単に世界を支配している資本主義という“ゲーム”のなかでその人に食料が回らない流れになっているにすぎない。資本主義はお金によって人々の欲望を喚起し、生産を増大し、社会の発展をもたらすシステムでしたが、「儲けが出ない」局面においては生産を抑制する方向に働く。したがって赤字覚悟でアフリカに輸出するために増産する農家はなく、飢餓は解消されない。これはルールの限界です。
この点から資本主義に意を唱える立場もかつてはあり得ましたが、東西冷戦の結果、社会主義はダメだということになり資本主義だけが残った。――この過去から、現状「資本主義は欠陥のあるシステムだが、代案は無いので弾力的に運用するしかない」というのがエスタブリッシュ層の共通理解になっている。小飼さんもこの立場です。
したがって資本主義社会において、僕らが汗水たらして生産しているものはほとんどが余剰価値であって究極的には無意味なのです。

またべつの観点からいえば「意味」というもの自体が疑わしい。複雑化した現代社会においては、すべての人が共通理解に達することは不可能です。そんな世界で「意味がある」と言い張ることは、暴君になって賛同しない人間と戦うことと同義です。だから吹き上がった東大生は官僚になったり、オウムに入って問題を起こし(宮台)、戦いを覚悟した決断主義者は仲間を守るために他人と殺し合う(宇野常寛)。

したがって、この世界に意味はない。


諦念から行動へ

宮台さんの場合、こういう断念から「『意味』より『強度』」を経て「超越系」に至るわけですが、小飼さんがこの本の前半で資本主義とお金の運用面についてさんざん論じていながら、後半のほとんどを仏教のお坊さんのアルボムッレ・スマナサーラとの対談に割いているのはそういうことなのかなぁ、と僕は思いました。さすがに小飼さんはもう超越されているようで「悟ってしまうのではないか」には僕も悟りふきましたけど(笑)。

津田さんもそうですが、ネットギークな人たちのシリコンバレー譲りのハッカー気質って、あっけらかんとしていてポジティブですごく好きです。「まちがいなく未来がいい」と言い切れる態度がいい。そして政策とかの実施面について語れる人というのは、やはり自分の生き方やスタンスが定まった大人の人だなぁという気がして、憧れる。僕はまだ自分の自意識の問題が片付けられない高二病2.0(笑)なので、具体的なことは何も意見が言えないのですが、そういう大人になりたいと思います。


エンジニアかコーディネイターか

ところで、何で僕が小飼さんに本をもらって感想なんか書いてるのかといえば、文化系トークラジオLife(いつも僕が聴いてるヤツです)にメール送って読まれたのが原因だったりします。Twitterについての特集だったんですが、お陰さまでフォロアーも増えて本当にLife様々という感じです。

そのLifeポッドキャストの外伝2で、小飼さんのTwitterでのpostが『東のエデン』に絡めて議論になっています。
曰く「エンジニアが世界を造るのか、思想家が世界を創るのか」
小飼さんはプログラマー出身なので圧倒的に前者なわけですが、エンジニア畑から社会設計まで射程にした人としては藤村龍至さんと並んで筆頭といえる。結局、小飼さんがベーシック・インカムという結論に至ったのは誰も本当の意味で「働いてない」のなら、みんなが「楽しいからやっている」ことに未来を託すしかないという意志の表明なんですよね。だから失敗しても生命の安全は保障してやろうと。それが冒頭の言葉につながっている。その意味でチャーリー(鈴木謙介)が小飼さんをテクノナショナリズム呼ばわりするのはまったく正しい。僕としてはTwitterのおかげでテクノロジーの進化による幸せを享受できているのですが、いずれエンジニアにしろ思想家にしろ、「未来のほうが確実に良い社会だ」と言う未来視たちの可能性に賭けたいし、僕自身そういう人間の1人でありたいと思います。


P.S.
それでも小飼さんも述べているように「誰もやりたがらないことを進んでやること」という行政的な仕事はたぶんなくならないでしょうね。ただ、その手の人たちが語る「オレの仕事は社会に貢献しているんだ」的なポジショントークは正直苦手です。僕は今年、某行政機関の非正規公務員として働いて、その職場のお局ババアと険悪になって「セクハラで訴えてやる!」「パワハラで訴えてやる!」とやり合った末にバイトを辞めるという経験をしているので、Lifeの柳瀬さんが言うように行政の無駄の多さというのは身に沁みていますw 水を引くための土管はたしかに必要なんだけど、その自意識はなんだかなぁ…という感じ。
柳瀬さんすいません、「とりあえず働け」じゃやっぱダメでしたよ…(笑)

あと、僕は以前の記事で小飼さんのスタンスを「能力がないヤツは死ねばいい」と評しているのですが、その価値観についてもこの本で触れられています。僕は納得できました。

このほかにも、小飼さんには株式会社サンガから同時出版の以下の3冊も献本いただきました。重ねて御礼申し上げます。
どうもありがとうございました。


悩みと縁のない生き方―「日々是好日」経悩みと縁のない生き方―「日々是好日」経
(2009/11/26)
アルボムッレ・スマナサーラ

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漫画 資本論―俺たちの90日戦争漫画 資本論―俺たちの90日戦争   .
(2009/11/26)
阿部 はるき

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「希望」論「希望」論             .
(2009/11/26)
堀江 貴文

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関連Link:紹介 - 発売開始 - 働かざるもの、飢えるべからず。 404 Blog Not Found
関連Link:文化系トークラジオLife「Twitterはじめました」
関連記事:ニート的なるもの 『東のエデン劇場版 I The King of Eden』
関連記事:「やりたくないこと」で食ってるヤツが「やりたいこと」をしてるヤツより儲けてるのはおかしい。
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ニート的なるもの 『東のエデン劇場版 I The King of Eden』

小説 東のエデン (ダ・ヴィンチブックス)小説 東のエデン (ダ・ヴィンチブックス)
(2009/09/16)
神山健治

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聖地豊洲のららぽーとで東のエデン観てきました。ファーストディだけどあんまり出足良くないみたいなので応援エントリ書きます。
内容としては完全にテレビ版の続きで、たしかに初見の人にはちょっとキツイかも知れないですね。
ただテレビ観た人にはオススメできる内容だと思います!

この国の“空気”に戦いを挑んだ
ひとりの男の子と、彼を見守った女の子の
たった11日間の物語。

公式ウェブサイトより

テレビ版で日本をミサイル危機から救った主人公、滝沢 朗(たきざわ・あきら)は記憶を失いニューヨークへ。その行方を追うヒロインの森美 咲(もりみ・さき)と“東のエデン”の面々。そんななか、記憶を失う前に滝沢が出した最後の指示「この国の王様になる」をコンシェルジュのJuiz(ジュイス)は着々と実行してゆく…。

とりあえず特筆すべきは咲ちゃんが5割増しで可愛かったですね。テレビ版と髪型を変えてアップにしてるんですが、僕はそっちのほうが好きです。あと全体的に表情にも気合いが入っている気がする。…ただ知ってのとおり、咲ちゃんは完全に滝沢にデレなんですよね。なので観客が咲ちゃんに萌えても作中の大杉と同じでしょっぱい気分を味わってしまうという…僕が知る限り咲ちゃんはアニメキャラで1番えげつないヒロインです(笑)。
ちなみにみっちょんや白鳥さんも含め、女性陣は総合的に美人度が上がっている気がする。


「ニート的なるもの」子どものままに大人になるということ

今回の劇場版でほぼ確実だと思うんですが、このアニメはつまるところ「新しい時代の価値観を“模索”する作品である」といえそうです。それは端的に2万人のニート(の代表である滝沢)VS既得権益の老人たちの対立という構図に落とし込まれ、そこに「ノブレス携帯」という中二的ガジェットを代入してフィクショナルに実験したのがこの作品の想像力。背景には近代的な持続成長社会が崩れ、終身雇用、一億層中流の幻想が過去のものとなった現実の日本の現状と、「それの尻馬にのって逃げ切った年長世代」と「間に合わなかったロスジェネ・ゆとり世代」との世代間対立、顕著になる価値観の相違への危機感がある。特に若い世代においては混沌とした世の中、かつてのように「未来を見据えて成熟する」のではなく、「子どものままに大人になってマッタリする」ことが宮台真司や東浩紀などによって奨励されてきたし、実際そのようにして目の前の不幸な現実(就職難・ブラック企業・派遣)からアノミーを回避している人は多いわけです(僕もそうw)。そういう価値観のことを、このアニメでは総じて「ニート」と呼んでいる。

そのような若者の現状に対して、鈴木謙介が指摘するようにこの作品は「あいつらは直列に繋ぐと、すごいポテンシャルを発揮するんだ」という滝沢の名言を生み、実際に新しい世界を見せてくれるんじゃないかと一部で期待された。…でも、そこまで求めるのはさすがにちょっと酷じゃないかなぁと僕は映画を観て感じます。これは予想ですが、たぶん劇場版Ⅱでもさすがにそこまで具体的なことは描かれないでしょ。あくまでこの作品の肝は現状理解と“模索”であって、新しいパラダイムの提示ではない…気がする。というか提示できたら神山健治監督こそが滝沢じゃんというハナシw
東さんの発言はそのへんが物足りなかったんだろうなと予想。まぁある意味東さん自体がリアルでセレソンみたいなもんですからね(笑)。『東のエデン』のストーリー自体は伝統的な陰謀論のパニックムービーであって、そんなに『踊る大走査線』とかと大差ない気はする。

ただ社会背景とかのディテールはほんとうにリアルだなと感じていて、海外の社会派映画みたいだなと思います。だからストーリー自体は単純でもけっこう観れる。こういうリアルなアニメとマクロスみたいなテンションの高いアニメが同時に上映されてるのが多様でいいなぁと感じます。^^
あと、ニートVS老人と書いたけど、基本的にこの作品の老人たちはけっこう若者に期待してるんですよね、ノブレス携帯を渡したり影から手伝いをしたり。その意味で若者がんばれよ!ってメッセージがすごく伝わってくる。「この傾いた社会を何とか立て直してくれよ、そしたら安心して引退するから」ってことなんでしょうね、誰もいまの社会がマトモだとは思ってないだろうし。

――と、いうわけで、びっくりするような話じゃないけどフツーに面白いアニメだと思いますよ、東のエデン。思想とか難しいことが好きな人にはオススメな映画です。^^
あとエンディングテーマがすごい良かった!テレビ版のEDとおなじschool food punishmentっていうバンドの曲なんですけど、劇場版のほうがさらに好きだった。買うかも。


P.S.
滝沢の苗字が劇中で変わるんだけどどうしても思い出せない。たしか…い…?
わかった方はぜひ教えてください。


light prayer(初回生産限定盤)(DVD付)light prayer(初回生産限定盤)(DVD付)
(2009/12/02)
school food punishment

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関連Link:フジテレビ“ノイタミナ”TVアニメ 東のエデン
関連Link:直列につながった僕たちは Soul for Sale
関連Link:直列・並列問題ふたたび Soul for Sale
  1. 2009/12/02(水) 03:19:00|
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